生け花は生涯のパートナー2

先日お話した知人Sの話の続きを今回はしたいと思います。

高校に進学しなかったSの進路について両親は、なんとも思っていないかと言えば嘘になるのかもしれませんが、父親も母親も、特には反対も賛成もしませんでした。祖母については、家族会議の蚊帳の外といったように、誰も祖母の意見は求めませんでしたが、高校に進学しなかったSが、家族の生活の基盤となる家事を全てこなしている姿を見ては、「早くお嫁にいけちゃうわね。」と、ちゃかしてきます。Sは、そのような祖母のちゃかしには、抵抗も反感も抱かずに、時がくれば、遠慮なく行かせて頂きますからという態度をとっているそうです。

ただ、今、特に困っているのは、父と母の居ないSの休日に、勝手にお見合いの段取りを決めてしまう事だというのです。Sはお相手のある事だからと思い、祖母に着物を着付けられ、そそくさとお見合いに出向きますが、決まって見合いの場で趣味の話になると、「フラワーアーティストを目指されているのですか?」「フラワーアーティストが夢なのですか?」「華道の師範はお持ちですか?」などと、質問される度に、若干困ってしまうそうなのです。ですが祖母が良かれと思って行ってくれている事なので、Sは拒否はしていません。祖母は、Sがどのように、草花を生けようと口出しはしません。きっと、Sが気に入ったお見合い相手に出逢えた時にも、口出しはしてこないだろうと思います。そんな時、困り果てるのは、きっと父親と母親です。祖母は、彼らには黙って、Sに縁談を持ってきているので、Sが嫁入りの決断をした暁には、彼らはきっと、鳩に豆鉄砲なはずです。

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